この本のメインテーマはパーソナルブランディングとなっております。どういうことかというと、
パーソナルブランディングの定義:「パーソナルブランディングとは、個人や起業家がプロフェッショナルとして、または個人として、自分のバリューポジション(自分ブランドが相手に提供できる価値)を明確にし、それをはっきりと伝えることで自分を差別化し、集団から抜きんでるプロセスであり、具体的な目標を達成するために、そのプロポジションを一貫性のあるメッセージとイメージを使って、複数のプラットフォームで展開することである。(以下省略)(p.24)などというようにこの本では定義されていますが、もっと単刀直入に言った「自分を会社に見立てる」という例えがその後に書かれており、それが最も自分にはしっくりきました。でも、「ブランディング」なんて付いている時点で分かるように、マーケティング寄りの話です。
この本で中心となるのが思い通りのキャリアを作るための4ステップで、具体的にFacebook,Linkdedin,twitter,flickrなどのソーシャルネットワークツールやSWOT分析、マーケティングの4Pなどの手法をを絡めながら
- 自分ブランドを見つける
- 自分ブランドを作る
- 自分ブランドを伝える
- 自分ブランドを管理する
という4ステップで解説しています。特に、ブログ戦略(ブログの書き方、育て方)の項はかなり具体的にまとめられており、良い参考になりました。
ただ全体的気になったのは、著者の大学時代や就職活動期のエピソードが多いのでどちらかというとそちら向きな面もあるという点です。始めから自分のテーマをニッチに設定しパーソナルブランディングを行うというのはまさにスタートアップベンチャーの戦略そのものだと思います。
全体の感想としては、パーソナルブランディングは今まさに取り組まなければならないということを実感しました。パーソナルブランディングでライトが当たるのは今まであまり見かけなかったセグメントで活躍している人や、ウェブ以外の現実で活躍していたが、露出が少なかった人で、そういった方々にスポットライトが当たるのは新たな知見を得る、物語を知る良い機会になります。
ただし、Facebookの、リアル・web両面をそのままネットに持ち込み、パーソナリティーを一元化するというところには、私はまだまだ至っていないような実感があります。むしろ、ブログ→twitter→Facebook→mixiのような形で、個人の本音や意見がマトリョーシカ(次第に小さくなっていくロシア人形)式に狭まっているように思います。パーソナルブランディングは、その部分に一貫性を持たせなければいけないので、少なくとも私はまだ出来ていませんね。
日々精進です。
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